唸る直感

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ここ数年前から今やるべきことを先延ばしする、ラテン的な人たちが目立つようになってきた。これは医学などが目覚ましく進歩して寿命が延びたため、のんびりと生きやすい環境が整ったことで、「まだまだこれから後でも大丈夫だ」や「今すぐやらなくても何とかなるさ」という考え方が定着したからだろう。ゆったりと自分のペースで生きること、自分にとって豊かな時間を過ごすこと、それ自体は新しいライフスタイルで良いとこと。個性が尊重される社会になったのかもしれない。ただ、そのおかげでテキパキと仕事する人は、本来は称賛すべきなのにガツガツ働くと揶揄されることもある。明治生まれの祖父の元で育ち、昭和生まれの私にしたら、なんとも言えない違和感を感じるケースがある。
ちなみにこのことは文明の機器が進化したことで、ビックデータを簡単に取り扱えるようになり、地道に研鑽しなくても簡単に必要なものは手にできる、社会構造になったことが主な原因だと思っている。何をやっていくにしても一からではない。それなりのステージからスタートすることが可能になった。コンピュータなどで分析されたデータを活かして、効率よくやっていくことができるため、少々の遅れくらいなら挽回することはたやすい。ただし、この手法ばかりに頼ってしまえば、その時の自分のベストが何なのかがわからなくなる。自分に備わっている才能が見いだせずに、ただただデータを選ぶことに流されて、その結果、どこにでもあるようなものに埋没する。せっかく素晴らしい資質があるのに、自ら普通の世界にある色に染まっていくのだ。人生は「思い立ったが吉日」。直感を活かして行動した方が楽しい。自分の手で自分を知ること。そのために野生の勘を使っていこう。誰でもあなたにはあなたしかないものある。さあ、今に集中しましょう!
■岸 透子 水彩画展 - VOICESl - 2019年5月31日(金)~6月16日(日) 11:00-19:00 定休 6月11日(火)、12日(水)