パロディ・悪の枢軸

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むかしむかし、ある村にブシ男という何事も力づくで解決しようとする
米穀商のおやじがいたとさ。
ある時、このブシ男は大好きな酒をさらにたくさん呑もうと考え、
酒蔵のフセ屋に「ゲンユ」という銘柄の酒を持ち前の腕力で奪い、
「う~ん、ここ酒はうまい」
と、毎日たらふく呑んだそうじゃ。
そうして、しばらくすると酒がなくなったので、
今度はエイ格好しいのブレ也とパシリの純ちゃんと一緒に

「ここ酒蔵にはカクという密造酒を造っている。ヤツは悪の枢軸だ」

という大義を村の衆に言いふらし、乗りこもうとしましたが、
仏壇屋のシラ爺が「不要な争いごとせずにみんな仲良くしなさい」
と、言い出し、また、村の衆やとなりの村の衆も
「これはやりすぎじゃ」と騒ぎ出したため、押し入ることが出来なくなりましたとさ。
「あー、困った。このままではメンツが丸つぶれじゃ」
と、村人たちに嫌われ者になることを恐れたブシ男は、
酒を呑んで酔っぱらってフセ屋に謝りに行き、
「ここの酒は、うまいのであっという間に呑める。
一升瓶が空くのは数日だ。そう、あくのすうじつだ!」
というダジャレを連発して、村の衆の集を笑わせてみんなで仲良く暮らしたそうじゃ。

めでたし?めでたし?


この文章は平和を願って一昨年3月に創ったパロディです。
今日は特別な日なので、あえてこの文章を載せます。
なお、画像は地元の巨匠・香月先生の絵で、
シベリアに収容された経験がある氏の戦地から見た空を思い出された描かれた作品です。

長門市立香月美術館ホームページ
http://ww5.tiki.ne.jp/~misumici/kazuki/