WA

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裂織工芸家・公文知洋子(くもん・ちよこ)さんは元々山口市出身ということから縁深く、
西宮市のご自宅へ遊びに行っては息子さんと甲子園へ一緒に行くなど親戚のようなお付き合いをしています。
ところで裂織(さきおり)という一般的には馴染みがないような感じですが、実は衣料が貴重だった
江戸時代に古くなった着物や布を再生するために考案された伝統的な織物で文明が豊かになって
マイナーになった裂織の技術を公文さんは新しくデザインでアートとしての生命を授けました。
裂織の魅力は裂かれた布のささくれから生じる裂織特有の風合いが、
それによって増す深みのある色合いと自然に発する紋様の面白さでしょうか。
そしてこの上ない歓喜、それは使い古され色褪せヨレヨレとなった布ほど、
味わいのある裂織布に生まれ変わるその不思議さ、楽しさ・・・醍醐味です。」
と、公文さんが語りますように布の持つ抽象性は不思議な魅力を感じさせます。

画像は作品名「WA」とついたタペストリー。
1993年朝日現代クラフトで大賞になった作品です。