Next Stage

2007年8月、県美展にあわせて美術館から商店街までのエリアで、アートを身近に感じて楽しむプロジェクト「HEART2007」が初めて行われた。

当ギャラリーも関連企画 県美展出身者4人展で参加。前年度の大賞受賞した手嶋大輔君(28歳)をはじめ、東京へ拠点を移して一気にスターダムを駆け上がった木原千春さん(25歳)。60歳過ぎてから県美展へ挑戦し、野菜をモチーフにした作品で知られた山科君代さん(74歳)。豊富な実績を持つ山根秀信さん(46歳)は、豆腐パック1万個を集め、モルタルをつめて豆腐ブロックをつくり、この近くの小径に敷き詰めた「ROUTE102」を創作するなど、幅広いアートが一堂に会する作品展になった。

それぞれが個性的であり、独自性も感じさせ、新しい創造力を遺憾なく発揮した。当時、とても革命的な企画で、先端的なアートの香りが漂った。なんてたって「ROUTE102」は一般道。いくら素晴らしいアートのためとはいえ、道路使用許可をくださった行政の方々の寛容さには、ただただ敬意を表するしかない。この街の文化へのエネルギーは半端じゃない。とにかく、ポテンシャルが高い。大内のお殿様も喜んでくださっただろう。

さらに付け加えて言うとすれば、今現在、手嶋君と木原さんは飛ぶ鳥を落とす勢い。お二人とも画廊と専属契約を結び、国内外のアートフェアで盛んに売買されている。もう作品を扱うことは難しくなったけど、彼らと切磋琢磨した時間は宝物であり、第二第三の新星を発掘するのが私の仕事だと思っている。これからもブレずにやっていくぞ!