哲学者 鷲田清一の著書に「本当の絆とは何なのか。それは、生きていくために、食べていくために力を合わせて働くこと。そこで初めて人間同士の絆は生まれるのです。物を買うことや遊ぶことからは、真の絆は生まれない。生きるためにお互いが助け合うという心にしか、絆は宿らないのです」という名言がある。
ギャラリー経営を継続的に行っていくには、美術作家と密なコミュニケーションが大切だ。なぜなら、作品販売で生活することに対して一つの共同体であるから、お互い助け合わないと生きていけない。ただし、そこには必ず得手不得手、向き不向きが存在する。それ故、カーバーし合う仕組みをつくり、一丸となって取り組んでいくしかない。
つまり、それぞれが持っている力は不完全であっても、力を合わせることによって、最大限の努力が可能になる。決して奇をてらうようなことはしないで、地味で面倒なことを積み重ねるだけだ。このような当たり前のことは簡単そうで意外と簡単ではない。いつも励まし合って花を咲かせていくこと。同じ目的に向かって発憤という絆で結ばれよう。