愚直さ

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どんなに素晴らしいと言われる人でも、なんでも得意にやっていける訳ではない。人はそれぞれ向き不向きや得て不得手を数えたら限りなくある。すべてのことに万能に生きられる人なんていないのだ。いろいろな凸凹があるからこそ、その人にしかできないことは尊重され、世の中はかくも上手く回っていく。そう、何も取り柄もない人なんているはずがない。実際は自分の才能が何であるのかを気が付かないだけ。いくらでも発展できる非凡さを秘めている。好きでやりたいと思うことは正しくなすべきこと。着々と次から次へと取り組んで、如何に深く関わっていけるのかが大切だ。つまり、なるべく人に喜んでもらえるように、さらに受け入れてもらえるために、媚びることなく堂々と自分らしく生きたらいい。いつも理想を持ち続けていることで、新しい世界への創作意欲は広がっていくだろう。

昨日、そんないにしえに誓った日のことを思い出す。自分と同じようにどこかしら未完成な面があって、美術に対して似たようなことに悩みを抱き、それでも自分を信じて努力して生きている人。たまたま四半世紀前に出会った仲間。当初は偶然だったのかもしれないが、時が積み重なったら必然に変化する。おそらく、彼らにしかない何かを感じるからだ。一度は距離が生まれてしまったけど、再び会える日がやってきたら絆はすぐに甦った。あれから時は過ぎ去ったけど、感性の瑞々しさは今も変わらない。二人の目線の先には美術によって人々を喜ばせたいあたたかさを感じる。それは美術を愛してやまない心と、美術をたしなむ謙虚さがあるからだ。次こそはじっくりと語り合い、徹底的に美術について知恵を出し合おう!

■HEART2019の関連企画 県美界隈展 『花』、Y氏とともに 2020年2月13日(木)~3月1日(日) 11:00-18:00 火水定休