主人公

学問をする眼目は、自己を磨き自己を確立することにある」とは、松陰先生が残したお言葉で、学問をする目的で重要なのは、知識を取り入れることだけでなく、自分の得意分野や、自分が目指すべきものを発見することだという意味である。

いわゆる人生の主人公になるには自らの基準で生きていくこと。社会的な決まりごとの中で生きたり、他人の価値観に従ったりしてはできない。つまり、社会や他人に望まれる生き方をするのではなく、自分らしさを追究して生きていけばいい。

美術家も同じようなもの。他人からの承認に捉われることなく、自分を肯定できるものを持たなくてはならない。どんな人にも自分の中に大切なものがある。そんな尊いものを見つけ出して、活かせるように努力していく。世間の評価に流されないように、納得できる世界を求めていくだけだ。