大正・昭和の風景版画家 川瀬巴水展

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広島市郷土資料館では大正から昭和にかけて日本列島を旅をして、風景作品を描いた
版画家・川瀬巴水(かわせ はすい)の作品展が開催されています。

■大正・昭和の風景版画家 川瀬巴水展■

会期 2008年4月26日(土)~6月1日(日)
時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日、4月30日(水)、5月7日(水)、13日(火)※ただし、5月5日(月)は開館
会場 広島市郷土資料館 広島市南区宇品御幸2-6-20
入館料 大人100円(80円)、小人50円(30円)
※( )は30名以上の団体料金
※期間中の土曜日(5月3日を除く)および5月5日は小人無料となります。
主催 広島市郷土資料館
企画 株式会社渡邉木版美術画舗、株式会社わい・アート

川瀬巴水(1883~1959)は東京に生まれ、絵の道を志して日本画鏑木清方に入門しました。
同門の伊藤深水の版画に感銘を受けた巴水は、大正7年(1918)に版元・渡邊版画店の
渡邊庄三郎のもとで版画家としての活動を始めました。
本年はその版画制作開始からちょうど90年にあたります。

日本の版画は、明治30年代以降、自画・自刻・自摺を主張する創作版画が普及し、
大正初期からは伝統的な技法を見直そうとする新版画(新板画)運動も芽生えはじめます。
巴水は、大正7年(1918)に塩原三郎作を発表して以来、彫り、摺りを専門の職人に委ねる
伝統的な技法を採り入れた新版画運動の流れにのって独自の画風を発展させ、日本だけでなく
海外でも高い評価を受けるようになりました。
九州から北海道に至るまで、約40年間にわたって各地を旅し大正から昭和にかけて四季折々の
自然や風俗を描き続けた巴水の作品は、る人の心に時代への郷愁を呼び旅へのあこがれを誘います。

昨年平成19年(2007)は巴水の没後50年にあたり、各地で記念展も催されましたが、
中四国地方で本格的に巴水の作品を紹介する展示は今回が初めてとなります。

本展では宮島や錦帯橋など西日本の風景も多数紹介し、川瀬巴水作品に溢れる旅情はもとより、
木版画の繊細にして力強い美と独自の色づかい、技の世界を堪能いただければ幸いです。

http://www.hiroins-net.ne.jp/kyodo/
広島市郷土資料館