1992年11月15日、第71回高校サッカー選手権大会予選決勝は5年ぶりに代表の座を目指す母校と
5年連続全国大会の出場を狙う山口高校が対戦。
この年の母校は春の大会から県内の公式戦では負け知らずで、さらにMF安部雄大君の
サンフレッチェ広島入団が決まり、初めてのJリーガー誕生と活気もあって、
「山口県から全国で勝てるチーム」という監督の想いが開花すると信じて応援していましたが、
個人技の高さで攻め続ける母校サッカーを頑固な組織的な守りで山口高校はゴールを許さないまま
80分は終わり、続く延長戦でも決着がつかず、PK戦へ突入してシュートを止められて負けました。
●多々良学園0(3PK4)0山口高校○
―――藤永③―――――浜口③―――――中村③―――
―――片岡③―――――安部③―――――橋野②―――
―――石上①――水田③―――石井③――木本③―――
―――――――――――藤井③―――――――――――
―――片岡③―――――安部③―――――橋野②―――
―――石上①――水田③―――石井③――木本③―――
―――――――――――藤井③―――――――――――
交代:石井→国武②、片岡→椙田①
ゲーム終了後、ピッチの上には精根尽き果てて動けなくなった選手たちと同じく、
私もショックのあまりにどうやって家に帰ったのかを思い出せないくらい
頭の中が真っ白になってままで、泣くほどの力もありませんでした。
ただ、このゲームで味わった血の涙も出ないくらいの屈辱は翌年から高校サッカー選手権に
15年連続出場への大きな糧となり、勝つためには何が必要なのかを学ぶことができました。
ところで、母校は昨日敗れたため、残念ながら2年連続選手権に出場できません。
サッカー部は総体、ユース、選手権の3大大会で3位になるなど多くの栄光を築きましたが、
そんな歴史よりも全国への壁を長い間乗り越えることができなかった厳しい時代を思い出し、
がむしゃらに一からチームを作っていくことを考えていく時なのでしょう。
どうか新チームの選手諸君には泥臭くても勝ち続けるしたたかなサッカーをする
勇気と覇気を磨いてもらいたいと思います。