志願兵

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絶対に素晴らしい作品を描くんだ!アトリエで朝8時から夜の10時まで、食事やお散歩などの休憩時間を除いて約半日以上、閉じこもって作品と向かい合う日々。吉村芳生さんの創作の執念には、ものすごいものがあった。あの美しい作品はひらめきなんかじゃなく、誰もできない表現へのこだわり。世の中で吉村芳生に一番期待しているのは自分なんだ。そんな素直なメッセージが伝わっていた。

「志願兵」。芸術という戦場に名乗りを上げて堂々と挑んでいった。人から言われるとか、やむ得ずではない。自らの意思でチャ
レンジする。そのため、いつも厳しい道を平気で選ぶ。パリへ行ったのも、ちやほやされたくないからだろう。マイナーな時代が長かったからハングリーさを求めていた。自分で自分を追い込んでいた。

吉村さんが天国に旅立たれてから、あっという間に数週間ほど経った。棺の中で安らかに眠られている姿。最後のお別れ、悲しくて言葉はなかった。頭の中は空っぽまま。真っ白になっていた。それからしばらくして、たくさんもらったエールが浮かんでくる。「がんばれ!」という言葉が浮かぶ。諦めずにやれば成功できる。夢を見続けていく。私だけでなく、若い美術家たちへのエールでもあった。

親友より20日朝日新聞に掲載された新聞をいただく。その記事をじっくりと読みながらいろんなことを考えた。そして、これから自分ができることを考えていった。がんばります!吉村さんが語ってくださった言葉を信じて、これからも精進していきます。どうかこれからも天から応援してください!合掌

※画像は1月20日朝日新聞に掲載された記事です。