登山

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富士山の登山ツアーの中には、五合目(2305m)までバスで往復できるのもあるらしい。それはそれで楽しみもあって良いのかもしれないが、これは果たして富士山登山をしたと言えるのだろうか?この疑問を誤解されたくないので付け加えると、趣味や観光で登るのならガイドもいてリスクも少なくていい。お金を払う対価として富士山の見せ場を大いに堪能できる。ただ、登山という定義を拡大解釈していけば、なんでもかんでも登山になってしまう。極端に言ったら山頂付近までヘリコプターなどで行っても有りになる。近頃、美術でも同じようなことが増えてきた。美術の入り口から創作するのではなく、効率よく学んでスタートしようと目論む人たちがいる。美術の場合、五合目からスタートするということは、どこかで観たような印象が拭えない、既成にあるものの範囲に収まるだろう。だから美術家に近道はない。どれだけ早く山に登るより、道草を多くして価値観を広げていくのだ。歩みをやめない限り、成長していける世界。さあ、地図にない場所へ冒険していこう! ※画像は山大生の田中さんの作品。とてもエネルギッシュです。