汝自身を知れ

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自分の実力を知ることは、ある意味、とても残酷なことである。私は若い頃に自分の実力を知るたび、無知なことに気が付いて辛い気持ちになった。あまりにも現実は理想と大きくかけ離れている。自信満々のテストが0点だったくらいショックで、自分の醜悪さに絶望の連続を味わった。おかげで自惚れだとか、ナルシズムだとか、どこかに吹っ飛んでしまった。そして、学ぶことへの意味を知り、とにかく美術と名のつくものに飛び掛かった。あちらこちらの美術展へ行き、気になる美術家に会いに行って、無我夢中、手当たり次第に動き回ったのだ。このことは40歳を過ぎた頃から少しずつ実を結ぶ。種を蒔いたことすら忘れた場所から、いろんな芽が育って明るくなってきた。まったくの想定外の展開。いや、だからこそ夢を信じて努力することが大事だ。美術の世界はマラソンと同じ。ひたすら前へ向って走り続けたものに、素晴らしいご褒美が待っている。悲観的に考えないで、創作を頑張っていこう!