とれたての新鮮なお魚は素材の味を活かして、そのまま食べた方が美味しいものだ。あれやこれや変に手を加えずに、刺身で醤油や焼き魚で塩味など、単純に海のめぐみを楽しむべきだ。先日、デザインもこの法則と同じだと気付かされる。どぎつくデコレーションされたものより、素材が持っている旬なものを活かして、ありのままの良さをありのままに伝える。それは紙一重で平凡になりかねないが、何度も何度も噛みしめているうちに、本物の味とは深くて重厚なものだと理解できるようになる。自分勝手にしていい自由さがあるように思えて、知らず知らずに作者の意図に染められていくのだ。まるでお釈迦様の掌の中にいるよう気分になった。ちょっとした塩加減、ほんのひとつまみの差が、一流とそうではないをつくるのかもしれない。今もいろんな余韻は続いている。本当に勉強させらてもらえる素晴らしい展覧会だった。
■環境とデザイン 新村則人 環境ポスター展 2017年9月13日（水）～10月1日（日） 9:00-17:00（入館は16:30まで） 休館日 9月25日（月）入場無料 会場 山口県立美術館エントランスギャラリー 山口市亀山町3-1 http://www.yma-web.jp/
■赤れんが25周年記念事業 新村則人デザイン展 2017年9月13日（水）～24日（日） 9:00-18:00 休館日 9月19日（水）入場無料 会場 クリエイティブ・スペース赤れんが 山口市中河原町5-12http://www.akarenga.justhpbs.jp/
