郷土の巨匠、香月泰男画伯の名言に「毎日の食事のように仕事をしよう。殊更(ことさら)求めずに手近な、容易に手に入る材料で料理して食べよう」がある。これは現代になっても十分に通じる言葉。創作の動機になる中心的な題材を、遠く宇宙の果てまで求めなくても良いということ。何か創作する時に「自分は環境に恵まれていないからできない」ということなかれ。今の環境で精一杯やりもせずに、力不足を嘆く人は、勝手に自分で限界をつくり上げているだけだ。つまり人はやる前から挑戦する前から失敗した時の言い訳を考えやすい。カッコ悪い自分を直視したくはない。しかし、どんな環境でも創作はできるはずだ。付け加えて言うのなら、できるかどうかはやってみてから考えれば良い。むしろ逆境で成功した人がいないというのが本当なら大きなチャンスになる。先入観や思い込みをリセットとしよう。無理に良い創作環境だと言い張るのではなく、自然に与えられた中でベストを尽くし、住めば都にすることが大切なのだろう!