この世の中、自然の脅威には残念ながら勝てないもの。これほど科学が進歩して、いろいろな防災手段が成熟しても、まだまだ不十分で歯が立たない。この1週間、等身大の人間の弱さを身を持って教えられた。会期中、台風と大雨に見舞われてしまった作品展。それでも県内外から多くの方々が来場していただけた。本当にありがたいこと。このたびの各地のニュースを見て、あらためて感謝の念に堪えない。こんな状況の中で無事に幕が引けたのだから良かったと本気で思ってます。これに付け加えるとしたら、来場者が少ない時間帯があったおかげで、美術家同士の美術談義が盛り上がって、それぞれの創作への意識が高まった。好奇心を持ち続けるための刺激を与え合い、美術家として生きる覚悟を再確認することができた。運不運に流されないで、この先の壁を乗り越えるために、知恵をいろんな角度から話し合えた。どんな環境からでも何かができるのが人間だ。何かを打開するチャンスの破片を見逃さずに、解決の糸口を見い出して美術家になろう！現実をどのように捉えるのかが、すべての分かれ道になっていくだろう。
