親しき仲にも礼儀あり

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20代前半に出会って可愛がってもらったベテランのギャラリスト。その方に「美術家をお友達にしてはいけないよ」と言われたことがある。この意味は親しき仲にも礼儀ありだ。ベタベタしたずぶずぶの関係。なあなあの仲になってたらおしまいだ言われた。それはお互いに傷のなめ合いをして、言いたいことも言えなくなるからだ。美術ごっこをしたいのなら勝手にどうぞだけど、本気で創作する美術家に失礼にならないために、適切な距離感を取って付き合うのがプロだと教えられた。当時、言葉の意味はそれなりに理解はできるけど、本当に意味するものはわからなかった。なぜなら絶対量の経験が足らなかった。つまり若かったからに尽きるだろう。それから月日が流れて、50歳を越えて本当にわかってきた。美術家と深く付き合いたいのなら、私は私がやるべきことを邁進すればいい。私の理想は美術家とはお互いに高め合えること。だったら彼らが求めているものを真摯に答えられるようにこちちも勉強するのみ。どんな時も真剣に語り合えるように準備しておきたい!