縦社会

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縦社会とは人間関係において役職や階級など、上下の序列が重視される社会のこと。今年になってから、やたらワイドショーで取り上げられる話題は、縦社会があるために生まれた問題ばかり。その内容は言語道断。弁明する余地さえなく、理不尽としか言いようがないもの。まったく平成時代に逆行したまま、古い体質を黙認して押しつけていくだけ。このことは残念ながら身近で見る機会がある。あまりにも早いスピードで環境は変化している。こんな現実に気が付かない人が堂々と、過去の思い出話しを上から目線で語っている。それでなくても「ゆとり教育」の弊害で、縦社会が理解できない世代に、さらに「根性論」でなんとかしようとしても、それが何かと言われてしまうのが当たり前だ。

私は美術での縦社会の長所と短所を語るようにしている。ただ、それは矛盾という言葉のとおりで、あることを一方では肯定し、同時に他方では否定するとどこか辻褄があわない。だからと言って、その両面を語らないと本質は伝わない。矛盾していると言われるからこそ人間なのだ。曖昧な表裏をどのように表現して、感覚的にどのように伝えるのかが重要だ。ちなみに縦社会と言ったら、若者たちにアレルギーが生まれるかもしれない。しかし、実際のところは先人の素晴らしさに学び、それを基準に努力してレベルを計るためにある。つまり自由過ぎる美術を野放しにしたら、なんでもかんでもありになって、ついには収拾がつかなくくらい、どうしようもなくなってしまう。つまり元になる過去の美術を知らなければ、新しい創作を生み出すことない。先人たちの失敗を学び、素晴らしきものは称賛にして、これからの創作に役立てよう。フラットな社会なんてあり得ない。向上するために縦社会を利用して創作していこう!

■村上真実 書展 『ゆめ』と『はな』の言葉で遊ぶ 2018年10月12日(金)~21日(日) 11:00-19:00 定休日 16日(火)、17日(水) ※案内状の定休日は間違っていました。正しくは10月16日(火)と17日(水)がお休みです。お詫びして訂正させていただきます。