私は人間観察をすることが大好きだ。近所の商店街を歩いている時も、役所や銀行などの短い待ち時間でも、人間模様を眺めては勝手に面白がっている。目の前を行き来する人たちのちょっとした表情、微妙に動いているしぐさなど、とにかくユニークな個性を見つけては、その人の人物像を想像してしまう。ただし深く詮索しようとは思っていない。あくまでもパッと見た瞬間に残った印象をひも解くだけ。少ない情報からあれこれとシチュエーションを考えて、こんなドラマがあってもいいと一方的に推理する。
ちなみにこれは美術鑑賞も同じことだ。作者のコンセプトなどを正しく読み取ることはベストだが、いろいろな受け取り方をして、自由に解釈していくことも大事なこと。表現の自由とは創作する側にも鑑賞する側にもあるはずだ。イマジネーションはよくわからないものに対し、それを補うために本能によって発動されるもの。だからその力を発揮するために、日常の中にある素敵なものを発見して、ユニークなセンスを磨いて楽しもう。そう、すべては自分を成長させるためにある。何かを観てそこから想像を膨らませ、自分だけの楽しみを見つけていきましょう！
■秋のミ・カ・ク展 岡本よしろう、岸透子、佐々木範子、原田優衣、松田淳 （五十音順・敬称略） 2018年11月3日（土・祝）～18日（日） 11:00-19:00 定休日 11月7日（水）、13日（火）、14日（水）
