愚直さ

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美術家になりたいのなら目先のお金になることより、自分らしいスタイルを鮮明に打つ出すことで、鑑賞者には本気でやっていることが伝わっていく。この行動をわかりやすく言ったら、お金にならないことを積極的に買って出れば、その健気な姿勢に周囲は心をほだされて、何かのチャンスを与えたい気持ちになっていく。決して効率が良いやり方ではないし、明らかに遠回りにはなってしまうけど、自分らしさをやり尽くしていくことで、結果的に独自性のある創作に結びついていくのだろう。
つまり美術家はお金よりも美術そのものを愛せる人の方が、素晴らしい表現力を発揮する可能性が高い。誰かに頼まれなくても勝手に新しい価値観に挑戦して、自分の限界を超えた創造へ進む愚直さこそが武器になる。美術への深い帰属意識は美術の世界で生きる残るために、前へ一歩踏み出す時の大きな勇気になるはず。プレッシャーに負けて周囲が見えなくなって、道から外れてしまいそうな時も、美術を尊敬する精神で律することで行動はリセットできる。これくらい美術への確固たる信念を持って創作していこう!過去も未来も表層が違うだけで根っこは全く変わらないもの。どんなに世の中が変わっていっても、慌てずに対応できる軸を意識して見い出していく。刻々と変化する美術の流行に惑わされず、自分の愛する美術を求めて美術家になりましょう!
■山口功 個展 隠れミノの自由時間