達観する

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香月泰男画伯が61歳の時に「もはや晩年というのであろうか、生活に変化など望んではいない。くる日くる日が同じで結構である」という言葉がある。その正確な意味はよくわからないけど、なんとなく言いたいことは伝わってくる。おそらく絵が自由に描けるのなら、どこにいようがいくつであろうが楽しいはず。なぜならこれまでの人生で鋭く感じたものを表現すればいい。したがって新しいモチーフをわざわざ探す必要はない。自分がイメージしたものを素直に表現していく。そして、日々の中で隠れているドラマを浮き彫りにして面白がろう。どんなことも想像力さえあったら何も恐れなくていい。感ずべきものを感じていくことが大切なのだ。私はそんな風な意味だと考えている。
それなら経験値が少ない若者だったら、どのようにしたらいいのだろうか?その答えはとても簡単だと思う。何かにビビッと感じたら、とにかく動いてみることだ。誰かからのアドバイスで動くのではない。自分の意志で果敢に挑戦すること。自分ならどうやったらいいのかを問い続け、いろんなことをやっていけば、未来への小さな自信が生まれてくる。つまり成功不成功などの損得勘定で動くのではない。若者らしく自分の思い込みに積極的にトライしよう!そうすればすべてが長い人生の肥やしになって、やがて自分らしい花を咲かせるための根を育てて、画伯のように達観した境地に辿り着くはずだ。
■ひみつきち展 2019年8月1日(木)~4日(日) 11:00-1900(最終日は18:00まで) きたにようこ、晴海なつ、ミヤジスズカ、よしはらさほ