その昔、子供たちは「こんなことしたい人はこの指止まれ」と言って、一緒に楽しい時間を過ごす仲間を募っていた。そう、自分たちが好きなことで遊ぶために、声を掛け合って友だちを集めるのは普通なこと。そして、より自分たちが面白くなるように決めごとをつくったり、ルールを時と場合によって柔軟に変更するなど、お互いが知恵を出し合い工夫することで友情を深めていった。つまり「この指止まれ」は仲間つくりの極意なのだ。さらにこのことは大人ってからも同じこと。みんなで何かをしようと決めていくことで、ワクワクする好奇心は刺激されて、ゲームを楽しむような時間が過ごせる。人と人の縁を結ぶ魔法の言葉のなのかもしれない。
このたび開催する「ひみつきち展」。そんな「この指止まれ」という声が呼応して企画された。楽しいグループ展にするには、どうしたらいいのか？彼女たちは同じ目的に向かって、様々なアイディアを出し合い、また、それぞれの個性を活かすことを目指した。良い友だちをつくるには一緒に旅をするのが一番だと言われるように、グループ展のチャンスを活かそうとすれば、おのずと親しい間柄になって友情が育まれていく。友だちのようにお互いのことを思いやって話し合うと、いつの間にやら本物の友だちになれるのだ。論より証拠。お昼くらいから始まった搬入の時間。ギャラリーに響きわたる声はとても和やかで明るかった。本当にみんな仲良くなっている。やはりいろんなことを十分に話し合うことが大切なことだろう。
■ひみつきち展 2019年8月1日（木）～4日（日） 11:00-1900（最終日は18:00まで） きたにようこ、晴海なつ、ミヤジスズカ、よしはらさほ
