女神の判断基準

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女神の判断基準は二つである。それ以外のことに彼女はおそらく目を向けない。
これは勝負師としての経験から言って、まず間違いのないところだ。

一つは、いかなる局面においても「自分が絶対に正しい」と思ってはならないということだ。
謙虚でなければならない。どんなに自信があっても、それを絶対と思い込んで発言しては
ならない。この場合なら、息子のしたことが悪いことで、父親たる私が正しく指導するという
スタンスは、女神の不興を買う。

もう一つは、笑いがなければならない、ということだ。
どんなにきちんと正しく身を処していても、その過程でまったく笑いがない場合には、
どこかで破綻が生じる。少なくとも大成、大勝することはない。

勝利の女神に関するこの二つの考え方は、私の勝負哲学というより、人生哲学なのだ。
 
                                  米長邦雄棋士
 
真面目に考えていくと思考はガチガチになりやすい。
 
ユーモアというのか、柔軟な思考を持つと、どんな局面も糸口が見えてきますね。