残暑

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畳の上に、寝ころばう、蝿(はへ)はブンブン 唸つてる
畳ももはや 黄色くなつたと 今朝がた 誰かが云つてゐたつけ
 
それやこれやと とりとめもなく 僕の頭に 記憶は浮かび
浮かぶがまゝに 浮かべてゐるうち いつしか 僕は眠つてゐたのだ
 
覚めたのは 夕方ちかく まだかなかなは 啼(な)いてたけれど
樹々の梢は 陽を受けてたけど、 僕は庭木に 打水やつた
 
打水が、樹々の下枝(しづえ)の葉の尖(さき)に
光つてゐるのをいつまでも、僕は見てゐた
 
                               中原中也「残暑」
 
今年も夏の高校野球山口県大会と高校総体サッカー競技で、それぞれ母校が
敗退すると暑さのピークが過ぎてしまい、秋が近くなったような気持ちになります。
 
これは長年続く儀式なので、いつものことだとしか思っていませんが、
だけどやっぱりどこかで寂しく、どこかで切ない気持ちが生まれます。
 
これで夏は一区切りなのかな?
 
でも次は夏よりも遥かに熱い高校選手権出場の懸った秋がやってきます。
 
結局、高校スポーツに関わっていると1年中熱い気持ちで生きているのでしょう。