全日本ユースでもクラブユースに2連勝して3位になった年。決勝戦はエースが
イエローの累積で出場できないアクシデントはあったが、能力が高い選手たちが
揃っているため、そんなハンディをものともしなかった。
自他ともに認める全国レベルのチーム。その原点になったゲームは5月にあった
中国大会決勝戦だろう。このゲームは間違いなく伝説だ。こんなすげえゲームは
簡単には出会えない。なぜなら前半2分にFWが空中での競り合い際に起きた
ラフプレーで一発退場。さすがにそれはないだろうと思った。ピッチで起きた出来事
に動揺するスタンド。しかし、選手たちは冷静に現実を受け止めていた。
勝たなくてはならぬから泣いてる暇はない。その強い決意はゲームの中で随所に
感じられた。それでもやはり1人少ない戦いは綻びを縫いきれずに後半6分に
コーナーから失点。重い1点が奪われてしまう。こうなれば反撃するしかない。
熱い闘志を前面に出して怒涛の反撃するが、人数の足らなさから決め手を欠く。
いよいよ追い詰められた後半ロスタイム。センターサークル付近からゴールエリア
に上げたセンタリングを走り込んできた選手が頭で決めて同点に追いつく。
ラストプレーでのドラマチックなゴールにスタンドはお祭り騒ぎ。ゲームは延長戦へ。
気温は5月なのに30度を越える暑い日。延長は両軍ともに激しく消耗していた
ため、単調な流れのまま終了する。ついに決着はPK戦へ。ここで母校はすべて
決めて大激闘を勝利する。これがこの年の戦いを支える試金石になったのだろう。
なお、ゲーム後に何名かの選手は熱中症のために病院で治療。
それほどハードな戦いでした。
8月6日 ベスト8 多々良学園1(5PK3)1鵬翔(宮崎)
8月3日 2回戦 多々良学園4-1境(茨城)