先日、自分よりも10くらい若い女性美術家とお互いの高校時代で盛り上がった。
彼女は希望を持って公立の進学校へ入学したが、偏差値至上主義の
校風に馴染めなくて、次第にやる気がなくなって落ちこぼれてしまった。
それでも好きな絵を描く世界があったから美大へ進学。
流されて辿り着いた場所ではあったが充実した日々が待っていた。
しかし、卒業後はなかなか芽が出ないまま。創作活動は思うようにならない。
そのうちに結婚し、出産し、子育てと目まぐるしく時間は過ぎていった。
そんな生活の中で何かを悟った。高校時代のような虚しい時を繰り返したくない。
食うか食われるかの美術の世界。弱々しい気持ちでマイナスに考えるより
どうやったら自分が社会で存在できるかを考えるようになった。
ただし、その答えはまだまだ出ていない。ずっとすっと出ないかもしれない。
だけど自分の未熟さを隠さなくなったから大きく前進をしている。
これからが本当に楽しみだ。
ところで、自分も人のことが言えないくらい高校時代の思い出は暗い。
ただ、その暗さから逃げていなかったし、それも自分と受け入れていた。
それが素直にできたのもサッカー部の選手たちのおかげだ。
彼らの姿を観ている内にいろんなことが甦って考えさせられる。
そうやって未熟だった自分を思い出しては「負けまい」と気合いが入った。
そんな彼らが青春を燃やすゲームにはいつも物語がある。
いつもその余韻に酔いながら自分の物語を磨いているのかもしれない。