APMoA Project, ARCH vol. 11

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8月1日(金)より愛知県美術館では、山口市生まれの美術家・末永史尚君の展覧会が開催されます。

■APMoA Project, ARCH vol. 11 末永史尚 ミュージアムピース

ミュージアムピース、つまり美術館の展示室を飾るきらびやかな名画たちの多くには、その大切な画面を保護するために、額縁が付けられています。わたしたちが「作品を鑑賞する」にあたって、作品をぐるりと取り囲んでいるこの枠の存在を意識することは殆どありません。絵画というものが、実際には額縁を含んだ大きさと...
重さを持った物体としてそこに存在しているにもかかわらず、「作品を鑑賞する」という体験からは、額縁は除外されてしまうのです。一方で額縁は、その内側にある画面に注目せよ、とわたしたちが鑑賞すべき対象を、暗に指し示してもいます。

末永史尚(1974-)は、愛知県美術館が所蔵する名画のいくつかを、額縁を含めた大きさのキャンパスへと置き換えます。しかしそこでは、本来注目すべき名画の主題や表現は消去され、逆にこれまで目の端のほうで焦点を結べずにいた額縁が画面の内側に入り込んでいます。そして、そのことに気づいた途端に、額縁の機能は損なわれ、わたしたちは何に注目すべきなのかわからなくなっています。鑑賞をめぐる視覚の秩序はこのようなかたちで転倒させながら、「絵をみる」という行為に含まれているけれども普段は意識されることもない、不安定で曖昧なわたしたちの視線の存在を、末永は本展を通じて鮮やかに提示します。(広報資料より転載)

会期 2014年8月1日(金)~9月28日(日)
時間 10:00~18:00(金曜は20時まで。入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(ただし9月15日は開館)、9月16日(火)
会場 愛知県美術館 公式ウェブ http://www-art.aac.pref.aichi.jp/
料金 一般500(400)円、高大生300(240)円、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
■アーティスト・トーク
日時 2014年9月13日(土) 13:30~15:00
会場 愛知芸術文化センター12階アートスペースE・F