値段

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昨日、「美術作品の値段って、どういう基準なのですか?」と、若い知人に尋ねられる。この答えを細かく言ったら切りはない。いろんな分野がある。さらに売買する場所や方法によって変わるもの。ひと括りにしては言えない。それでもシンプルに言うとしたら、まずは欲しいと思われるかどうかが基準だ。未熟な美術作品は千円でも高いと言われ、それなりの名品だったら10万円でも安いと言われる。だから、まずは美術市場の土俵に上がるかどうか。力があったらスタート地点に立てる。次に同じくらいのキャリアの人を参考にする。もちろん材料代や制作に費やす時間など、考慮すべき点は加味していい。そして、最後はやはり作品の満足料。美術作品の売買とは、おひねりをもらうようなもの。真面目に時給計算したら割にあわない。リアルな経済とはかけ離れている。だから「作品を観た時に値段のイメージが浮かぶくらい、多くの作品を鑑賞して学んでいこう」と言ってお開きにした。

※画像は山口大学教育学部C棟1F廊下で開催中の「わたしたちのプレ卒」に出展している木谷曜子さんの作品。会期は5月26日(金)まで