達観した心

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10年前、ギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫氏の葬儀で、親交の深かったタモリさんの弔辞はとても素敵だった。「あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を断ち放たれて、その時その場が異様に明るく感じられます。この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。すなわち、これでいいのだ!」。

どんな人でも何かしら時を忘れて、本気になってしまうことがある。それくらい好きなこと、楽しいことに、情熱を燃やして没頭できる人生は素晴らしい。赤塚氏のギャグ漫画はすべてを集中させて、生きているのか、そうでないのかを超えた、不思議なゾーンにエスコートしてくれる。美術も同じように鑑賞者の想像力を活性化させて、前後関係を断ち放たれた時に、なんとも言えない心地よさが生まれてくる。在るがままにすべてのことを受け入れる寛容な心、そして、「これでいいのだ!」の自己肯定することで個性の輝きは増していく。創作への集中のスイッチをオンにして、没頭してモチベーションを上げていこう!

■公文知洋子&てごや テキスタイルアート展 織りなす美 2018年8月22日(水)-9月2日(日) 11:00-19:00