しなやかに

イメージ 1

いつの頃からか、中学校の美術の時間は週1回になって、それに伴い美術への認識を誤解した人が増えてきた。わかりやすく言ったら軽く見てるというのか、簡単に美術家になれると勘違いした人が増えている。先日、美術イベントを主催される方と出会う。お話しされたことは、それなりに理屈は通っているように聞こえる。しかし、そのほとんどは屁理屈のレベル。木を見て森を見ずだ。それでも前向きに頑張ろうとしている人に、厳しいことを言うべきなのか迷った。

だけど、やっぱりそれが私の仕事だ。なあなあしてはこれまで美術と戦ってきた、多くの先人や先輩たちに申し訳がたたない。心を鬼して言えねばならない・・・と思いながらも、それなりにやさしく伝えた。もし、この言葉でビビるのであれば、美術界という戦地に立つ資格はないだろう。噛み砕いた言葉。どうでしょうかと思ったら、その人には素敵なセンスがあった。半分も言えなかった本音を読み取ってくれた。ありがとう。美術の専門書などを読まない人の思い込みの言葉では説得力がない。多数決なら一般人の方が圧勝してしまう。平和に話しあえて良かった。美術と言うのはややこしい世界。相対的ではなく、絶対的な表現を求める。時間をかければ誰でも上達できる。ただし。じっくりと美術と対話することを勧めてこの日は散会する。

■山口芸短OB展 坂の上の学び舎に遊ぶ 2018年9月28日(金)~10月7日(日) 11:00-19:00 定休 10月2日(火)、3日(水)