昨日、30年来の年下の友人がいきなりやって来た。おお~、なんて素敵なサプライズ!ジャスト3年ぶりの再会に、あれこれと話しの花が咲いた。それにしても思い出せば遥か昔のこと。彼は熱いハートはうちに秘めて、クールな雰囲気を醸し出す、少し大人びた高校生だった。音楽を心の底から愛して、ギターの演奏を聞かせてくれた。大学は他県へ進学したために会う機会は激減したが、それでも帰省した時はみんなでカラオケに行って、夜明け近くまで歌っていた。よくもあんな馬鹿騒ぎを元気よくやっていたなあ~(笑)。
そんな彼は大学卒業後に大手の会社へ就職する。音楽で食べていくことの厳しさを真摯に受け止めて、サラリーマンとして生きる道を選択した。これはこれで正しいことだ。夢を追い求めて生きるのは決して悪いことではない。しかし、あまりにも夢に溺れてしまうと人生を沈没させる。夢に捉われた人は周囲が見えなくなり、自分自身を見失ってはいけない。当時、本人が決めた立派な決断。アンデルセンの「人魚姫」ではないけど、美しい歌声を封印させて、社会を歩くための足を得た。