行動力

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先日、あるお方から「県美展にはどのような作品を出展したらいいのでしょうか?」と尋ねられる。実はこのような質問は県美展の会期が近づくたびにいつもあること。その昔、私が若かった頃はいっぱしのことを言おうと背伸びしていた。どこかで聴いたことがあるような言葉を振りかざし、如何にも知ったような顔をして美術について語っていた。今思い出したら顔から火が出ることのオンパレード。とても恥ずかしくて息苦しくなる。ただ1つ言えることは、それはそれで良かったのだ。たくさんの空手形を切ってしまったことで、勉強せざるを得ない状況に追い込まれた。だからこの言葉を聴くと、もがき苦しんだ痛々しい自分を思い出す。う~~ん、いくつになっても、どこか恥ずかしくなるなあ~。
それはさておき、このところ同じような質問をされたら、「どうやったら評価される作品になるのか?」ではない。自分なりに創意工夫したものなら結果は二の次で、まずはやりたいようにやることが大切だと答えている。審査員を含めて他人の目はあまり気にしていけない。目の前にあるイメージに集中していこう。その時その時の自分のベストとは何かを探っていけばいい。そして、出展後は当落に関係なく振り返るためにある。自分の個性や他の作品の面白さなどを観察して、これからの創作活動に役立つ機会にしていく。創作は自分が楽しいと思えるからやりたくないもの。ひっくり返して言ったら、苦しい試練を乗り越えるから楽しくなるのだ。県美展はそのようなことを体験するの貴重な場所。潜在能力に挑戦することで目覚めさせていくためにあるのだ。