我思う故にわれあり

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昨年の5月、SNSを通じて知り合いになったレ昇ルさん。もちろんこの名前はハンドルネーム。生まれも育ちも山口市の心優しい人生の先輩だ。お仕事は技術職。こつこつと真面目に続けられ、その傍らでレノファ山口の結成当初からサポーターとして支える。高校時代、1つ年上のY高のスーパースターMさんのプレーにしびれて、以来、サッカー文化に染まっていった。そう、もの静かな風貌には似合わない、そばにいるだけで火傷しそうな熱いハートは、思わぬ出会いで覚醒されてしまったのだろう。
それから半年くらい経ったある日、レ昇ルさんから県美展へ挑戦したいと相談があった。私は「それはとても良いことだと思います。変にあれこれと傾向や対策を練らずに、普段通りに日常のワンシーンを描いてください。ただし、いつもよりも大きい10号くらいのサイズで」とアドバイスした。長所は野球で言うのならくせ球のように、アカデミックな美しい表現はできないが、独特なぶれ方から味わい深いものが伝わってくる。つまり人間くさいというのか、あたたかい空気が持っている。それより負けてもともと。潔くやったらいい!とにかく頑張ってくださいと背中を押した。そして、その結果は上手くいった。レ昇ルさんの作品が会場で展示される。ポジティブな精神が思わぬ幸運をもたらしたのだ。レノファのファンらしく、レノファを応援した1日を描く。題材は思いっきりやる気になるもの。これをチョイスした時点で勝利の女神は微笑んだのかもしれない。どうかこの結果に力むことなく、このまま日常を描き綴って、自分にしか描けない世界を表現してください!
■第72回山口県美術展覧会 2019年2月14日(木)~3月3日(日)9:00-17:00(入館は16:30まで) 休館 月曜日 観覧料 一般500円、学生400円、70歳以上・18歳以下・障害者料 山口県立美術館 山口市亀山町3-1http://www.yma-web.jp/