かっこいい!

しれませイメージ 1

誰もが知っている落語の小噺、「隣の空き地に囲いが出来たよ」と言ったら 「へぇー~~」という答えである。あまりにもベタな落ちになるため、もしかしたら平成生まれの若者には、この面白さ(くだらなさ)が理解できないのかもしれない。まあ、それはさておいて、これはただ単純に感覚的な言葉遊び。理屈よりも刺激された感性によって、ひらめいたイメージを楽しむもの。私は言葉で言い表せるものに限界があると思っている。言い換えるとしたら言葉は万能なものではない。なんでも言い表してお互いに理解できるのならば、おそらくそれが実現したらこの世は平和になるだろう。それくらい言葉とはデリケートなもの。そう、危険物と言われるものかもしれない。
ところで、このたびの展示では塀が飾られる。もちろん本物ではない。だけどスペースに入るや否やお出迎えしてくれる。この1週間、来場者がどのようなリアクションをするのかを黙って見つめた。すると想像以上に「これは芸術だ」と感じて、普通に作品として楽しんでもらえた。なんて有難いこと。権威を振りかざして強引にしている訳じゃない。むしろ思うがまま自由に触れることを望んだ。さすが西の京だ。文化について寛容だ。存在を受け止めれる度量を感じた。つまり「塀」というものはどこにでもあるもの。それがギャラリーにあっても特別な思いは生まれない。しかしながら微妙なこと、わずかな違和感に良さが発生し、イレギュラーなものから面白さを発見する。既成概念を打ち破って想像力を呼び起こす。末永ワールドのモチーフはとてもシンプル。ファーストタッチで見極めるだけ。本当におしゃれな作品。ぜひこの機会にお越しいただき体感してください。きっと新しい世界に気が付いて、明日が面白くなるでしょう。
■HAERT2018関連企画展 ストレンジミックス 2019年2月22日(金)~3月3日(日) 11:00-19:00(最終日18:00) 休廊日 2月27日(水) [出品作家] 白藤さえ子、末永史尚、西澤佑、平井槙