目は口ほどにものをいう

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このところ初めて出会った方には、どんな話題でも構わないから、自由に話してもらうようにしている。その理由はとても簡単なこと。何に興味を持っているのかがわかったら、それをきっかけに仲良くなれる確率が断然高くなる。例え私の興味のない分野のことでも、目をいきいきと輝かせながら語られたら、理解できない内容であったとしても、熱意が伝わって楽しい時間になりやすい。事前に予備知識がなくても、胸の中に活気があったらそれだけでいいのだ。
また、口下手な人であっても何も心配はいらない。人格は目に現れてくる。その人の誠実さは目を見ればわかるもの。ことわざの「目は口ほどにものをいう」ではないけど、瞳は人間力を計るうえで最高のバロメーター。本気なのか調子よいのかは、先端の人工知能がなくてもわかってしまう。そう、情熱こそが何にも変え難いプレゼンテーション。そばにいれば細かい説明がなくても十分に伝わるものだ。
だから美術家を目指している人は、瞳の力に気を付けた方がいい。いたずらに時を過ごしているかどうかなんてすぐにばれる。言葉巧みに語られても真実は1つ。目を見れば答えがわかる。つまり美術家になりたいという志を立てて、それを成し遂げるために可能性を探り、どれくらいやれることに挑戦し、努力しているのかが大切だ。「ローソクは火を点けなければ明るくならない。それと同じように、人は志に火が点かなければ、その人の真価は発揮されない」という格言のように、どういう人生にしたいのかを意識しよう。そして、自問自答していくことが習慣になった時に、取り組む姿勢はより真剣になって、美術家として生きる覚悟が本物になるだろう。