小学校の教科書で習わない虎の選手の漢字が書けることが密かな自慢だった。
この妙なプライドは学年が１つ上がるごとにエスカレートしていき、
小学４年生になった時には鉄道マニアが駅名を言えるように
阪神の全選手の名前を覚えてために週間ベースボールの選手年鑑を
買ってもらって、広告の裏などに漢字で書いては真面目に勉強していき、
ついに覚えたい一心からとうとう教科書の下段にあるページの横に
２４遠井吾郎などを書いてしまうほど熱中してしまった。
そして、この暴走していたことが教科書を忘れた鈍くさい隣席のヤツと見ることになった時に
「先生、ナカノ君の教科書・・・」と告発されてバレてしまったが、
日頃からトラキチを知る担任はその努力を認めてくれて見逃してくれた。
そんな小４の秋に形の上でドラフト指名された掛布が入団してきたので、
早速に覚えようとしたのですが、それまでの選手と違って、
一般的で馴染みの少ない珍しい名字だけに書けるまで随分時間がかかりました。
そして、ようやく覚えた春先にオープン戦で主力のショートの藤田平が結婚式で休み、
控えの野田内野手も身内の不幸で帰郷して、２軍にいた掛布が１軍に抜擢されて８番で出場して、
いきなりその試合で４打数４安打の大活躍を見せて1軍に定着、
これから先のことは書かなくても虎ファンをご存じだと思うので省略しますが、
２０年前の野球雑誌を見ていて画像の写真を見つけてしまい思わず書いてしまいました。
ちなみにこの年のセリーグは巨人がV１０を逸して長嶋が引退、星野SDがエースだった中日が優勝し、
パリーグはカネヤンロッテが木樽・成田・村田・金田留などの投手力を中心に優勝して、
そのまま日本一に輝きました。
さて、今年はこのままロッテが同じようなチームで３１年ぶりに勝つか今夜注目しましょう！
