フラット!

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例えば美術の世界でビギナーだからといって、ただ一方的に教わるだけでいいのかというと、決してそんなことはないだろうと思う。ビギナーはビギナーなりに語ってもいい許容範囲がある。いわゆる美術の常識にとらわれてしまうと身動きができなくなる。自分が気づいたことを自由な感覚で言語化して、いろいろ提言することで革新的な発想に繋げてみよう。つまり発想の転換を促進する起爆剤になるには、一度常識から自分を解放してやることが大切だ。常識といういわば先人たちの積み重ねた世界から少し離れて新しいものを取り入れていく。既成概念を打ち破るためにひとつの事柄について、いいと思えることをいくつでも考えて提案していこう。

そう、美術界をよりよくしてやろうと考えている人は、本質的にはベテランもビギナーも平等であると言っていい。私利私欲からは程遠いものにするために、視野を広くしてありとあらゆるものを取り入れていく。自分の視野に入るものは正しく、それ以外は間違いなんて、つまらない断定は成長を妨げるだけ。それぞれの立場の発想を生かせるように良い面を尊敬し合おう。どうしてもベテランは先入観にとらわれて、現状を当然だと思い込みやすくなり、新しい課題に気付かないことがある。その点、ビギナーはすべてを新鮮な目で見ることができるので、「ここはこうしたら面白いのではないか」と素直に感じ、ユニークな視点から考える力を持っている。だからフレッシュな想像力が生まれるように、これまで身に付けた常識を超えていける、強いエネルギーで好奇心を燃やそう!