いざ、発展するのみ!

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2012年10月、子育てと創作活動を両立する女性美術家による3人展を企画。この時に初めて佐々木範子さんの作品を展示することになる。実は彼女の作品をある場所で観た時からチャンスをうかがっていた。美しい光を肌で感じる画面とモチーフのお子さんの生命感が伝わってきて、しばらくしても作品の残像が心地よかった。まだまだ荒削りながらも大きな可能性を秘めた実力派だと思っていたからだ。

そして、2年後の2014年10月、県美展と同時開催となるタイミングで、初めてギャラリーで個展を行う。当初の予想をはるかに超える来場者にめぐまれて、皆々が気軽に美術を語り合う和やかな時間となった。こんな明るい雰囲気に包まれたのは、佐々木さんの美術愛が純粋だからだ。会期中、彼女はいつもうれしそうに美術を語り、居合せた方々と楽しそうにしていた。本当に好きの力の偉大さを教えていただく。美術家の基本の基をわかりやすく、天真爛漫に伝えてくれた。

それからも個展やグループ展で作品を発表していく。その都度、いろんな視点を尊重しながら、自分らしさを探ってみる。ちょっとしたことをヒントにして、創作意欲に必要なものを掴んでいった。どんどん表現力は個性的になって、独自性が高まって面白くなるばかりだ。本日から近くの会場で始まる個展。きっと、多くの方々と和気あいあいとした美術談義を繰り広げるだろう。約10年間のブランクもなんのその。いやいや立ち止まったからこそ、今この瞬間を大切にできる。これからも才能を輝かせて、さらに魅力的な作品になることを期待したい。ノリコワールドの未来に乾杯!