ハラミちゃん

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この日曜日の夜は人気番組 情熱大陸で、演奏するのはほとんど人気ポップスソングのカバーになるから、自らを"ポップスピアニスト"と称する時の人、 ハラミちゃんをミーハーに見始める。しかし、「小学校から好きだったピアノの即興とかリクエストに応えて、人を喜ばせることの、ずうっと延長線上にいるから、ずごい幸せ者だなと思う」や「ピアノって楽しいよって伝えるのが好きだし、その状態とかスタンスは絶対にぶれないものだし、ぶらしちゃいけないって本能的に思ってる」という魅力的な言動にスマッシュされて、さらに全身をフルに使って演奏する姿に惹きつけられて、最後まで食い入るように見てしまった(笑)。
ハラミちゃんはクラシックピアノを学んできたため、楽曲の解釈の深さが演奏の質を決めることを理解している。歌詞やメロディーに込められた感情のうねりを鍵盤だけでどう表現するのかを納得がいくまで試行錯誤し、原曲に新たないのちを吹き込んでいく。「シンプルにやった方が華やかになるとか、技術的なアプローチも考えるヒントになるし、なんとなく気持ちを込めた方も、芯の強さを表現するにはフニャっとした音じゃダメだから、硬めに曳いたりとか、自分の気持ちを前に出して弾くとか、そういうことを考えながら弾く音楽の方が豊かだし、自分も楽しい」という言葉にポリシーを感じた。
そして、「私はずっとカバーをしていきたい。カバーの方がより多くの人にピアノ魅力を伝えられると思うから」と語ったように、自分に与えられたものだと信じて全力でやれば才能は磨かれていく。ただ一カ所の井戸をひたすら掘り続けていけば、いつか地下の水脈に当たって、才能という泉が湧きだすだろう。つまり、一所懸命に取り組めば、チャンスはやってくる!心がとても熱くなる番組だった。