第一歩

「十里の旅の第一歩、百里の旅の第一歩、同じ一歩でも覚悟がちがう。三笠山にのぼる第一歩、富士山にのぼる第一歩、同じ一歩でも覚悟がちがう。どこまで行くつもりか。どこまで登るつもりか。目標が、その日その日を支配する」という詩がある。
創作するということは、創造的に作品制作することを目的としている。上手くいくかどうかは二の次。初めから新しいものを創ろう、新しいものを想像しようというはっきりとした目的を持つこと。要するに実際的に目的を持って創り出したものを作品と言い、なにがなんでも作品を創ろうという強い意欲がなければ、創作した域に達することにならないのだ。
つまり、行き当たりばったりの作品制作はを創作とは言わない。我武者羅に作品制作したところで、それに見合う成果があるとは限らない。美術家は自分らしいこと、自分らしいものにこだわり、作品制作する時の創意工夫に大きな喜びを感じる。作品制作のプロセス自体が面白くてエネルギッシュになれる。だからこそ、丁寧に作品制作するように気を付ければ、自然と創作への意識が高まって、個性的な面が現れてくるだろう。