努力の天才

「人間はこの世に生を受けた時は原石のようなものであり、後天的に磨き上げることではじめて光輝く宝石のような素晴らしい人格者になれる」という名言がある。

その昔から、美術の才能は生まれつきの先天的なものと思われているが、実際は後天的な努力によって養われていくもの。例えスタートダッシュで出遅れて、後ろの方にいてもなんの問題もない。いつも前向きに美術へ打ち込んでいけば、それなりに実力が身に付いてくる。いろんなことに挑戦していくうちに、さまざまな偶然や必然のチャンスにめぐまれて、見えないものが見えるようになったり、感じなかったことが感じられるようになるのだ。

それ故に、才能はこつこつと創作する中で鍛えられて、あらゆる出会いの中で育まれていくもの。思い切り勇気を振り絞って行動するうちに、その人にしかない個性的なものが現れてくる。創意工夫と試行錯誤していかなければ磨かれることはない。トライアンドエラーを繰り返し、あがきもがき動き回って、独自性のある感覚が目覚めていく。つまり、創作人生は苦難という荒波にさらされて生きていくようなもの。その波を真正面から受けながら生きれば