レボリューション

1946年の秋、山口県美術展覧会は戦後間もない時期に、三好正直先生、松田正平氏や尾崎正章氏らが山口県美術文化連絡会を結成し、戦前から活躍していた美術関係者に呼びかけて賛同者を募り、翌年、現在の中村女子高校講堂で、無審査形式による公募展として第1回目を行った。

それから年月が過ぎた1979年12月、県立美術館開館して初めての第33回山口県美術展覧会では、新しい第一歩を踏み出すために白熱した議論の末に、魅力のある創作発表の場として、また美術鑑賞の場としての役割を果たすために、展示スペースから作品規格の制限を排除し、美術の多様性を柔軟に対応しながら、作家がその創造性を十分に発揮できる場を目指した。

とにかく、明治維新震源地らしく、広い視野に立って純粋審査の環境を整えていく。山口県の美術文化の活性化と新しい人材育成を合言葉に、より飛躍し充実するために現状改善を繰り返し、作品が作品として存在できるように努めたのだった。

つまり、山口県のすべての美術家たちはそんなステージに強制参加させられている。だからこそ、このたびの2つの会場でその息吹が流れる時期に同時に作品展を開催し、意欲的な作品で応えてくれた出展者の皆々に感謝するのみ。ありがとうございます。いい結果に向かっていく。この気合いを大切に、これからも最善を尽くそう。