勇往邁進

数年前、ある逸話が載った本とめぐり合う。そのお話しはある旅人が野っ原を歩いていた時に、突然、目の前に鋭い牙を持つ虎が現れた。それ故に危機から逃れるため、傍らが崖っぷちの大きな木に登ってみたら、今度は頭上の枝にいた大蛇が近づいてきたのだ。上に大蛇、下に虎と絶体絶命の大ピンチ。そこで辺りを見渡すと突き出た枝のカズラが谷底に向かって伸びていて、これにぶら下がって襲われない場所に避難した。

すると、なんと新たにリスがカズラをかじり始めて、だんだん細くなって切れそうになるではないか。このような場面、お前ならどうするのか?と師が弟子に問いかけみた。しばらく弟子は考えた後、「何も慌てることはない。カズラが切れるまでは生きている。今はしがみついていればいい。切れて落ちてから先のこと。落ちてしまってから考えればいい」と答えて、未来のあれこれと悩んで取り越し苦労をしないで、今を精一杯生きることに決意した弟子に師は褒めたのだった。

ところで、このたび開催中のサッカーW杯カタール大会で日本代表は、予選リーグで優勝4回を数える伝統国ドイツ代表と、無敵艦隊と呼ばれる強豪スペイン代表にそれぞれ勝って、決勝トーナメントに進出することができました。私はこの2つ勝利は上記の逸話のように、勝利することに最善を尽くして、しっかりと小さな希望にしがみついていたから勝つことができた。だから、クロアチア代表戦でも同じこと。勝つことだけを考えて集中していればいい。そうすれば、新しい歴史への扉が開くことができるはず。またもや勝利の女神と出会えるだろう。