岡本太郎の著書に「あっちを見たりこっちを見たりして、まわりに気を使いながら、カッコよくイージーに生きようとすると、人生を貫く芯がなくなる。そうじゃなく、これをやったら駄目になるんじゃないかということ、まったく自信がなくってもいい、なければなおのこと、死にもの狂いでとにかくぶつかっていけば、情熱や意志が湧き起こってくる」という言葉がある。

今週の半ばは、美術家を目指す若者と相次いで歓談した。ふたりともまだまだ未熟で課題は多いけれど、自分らしい長所を発揮しようと試行錯誤を繰り返し、より個性的でより豊かな世界観を創り出そうと努力している。20代後半という年齢は、若さの勢いはなくなってくるし、かと言って経験値はまだまだ不十分だから、人生最初の正念場なのかもしれない。それでもふたりとも明るいのは好きなことしているから。おそらく、自分の中に芯のようなものがあるのだろう。美術家への揺るぎない決意は、才能を磨くことを可能にしていく。このまま頑張れ!自分の力を信じていこう。