希望と勇気と

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「何のために美術家をやっているのだろうか?」。それは地位や名誉、はたまたお金のため。それともただ浮世ばれに生きていくことなのか。この問いかけに対して、人それぞれ答えは大きく違ってくる。その中でどれが正しいのかは永遠の謎と言うべきもの。この世にまったく同じ遺伝子がないように、その人にとって正解だと思うものは多数決では決められない。もし、私に問われることがあったら、「夢によって血がたぎるような人生にしたいからだ」と答えたい。美術家と言われる人にふさわしい夢であれば、どんなに辛い生活になったとしても、自分としてはやりがいを感じていられるはず。この世の中にある見栄えの良い価値観に惑わされてはいけない。いつの日にか自分らしい創作ができるもの。ささやかで平凡な夢が軸になければならない。決して大志を抱かなくてもいい。小さくてもいいから何か夢を持つことが美術への第一歩になる。今すぐに熱くなって取り組めることから始まる。

つまり身の丈を超えるような大きな夢に挑戦するより、身の丈にあった夢に挑戦して達成することが大切だ。美術家を目指す人はより素晴らしく、より面白く、より豊かであろうとする風潮がある。だからといって、むやみやたらに夢に振り回されて、個性と違うことまで手を出してはいけない。自分で自分の個性がわからなくて、どうして美術家として生きていけるのか。自分にとって自分とはもっとも信じられる存在。最高に自分自身を応援してくれる味方なのだ。例え大きな試練に直面してもこれを乗り越えれば、自分は一段階大きく成長できると捉えたら、わずかな可能性に光明を見つけていける。そう、人生を成功させるも失敗させるも、所詮はその人次第。同じような素質であっても良い面ばかり見る人と、少しの改善点を見逃さない人では、年月を積み重ねていく内に大きな差になって結果は表れてくる。誰にも負けない夢があるのなら、愚直にやるべきことに情熱を燃やして、美術家としての人生をまっとうしよう!