岡本太郎の著書に「ひとはみな『ほんもの』を求めている。だが、いい加減のところで状況に妥協し、仮のもので我慢してしまう。なぜか。『ほんもの』があると思っているからだ。『ほんもの』なんてものはない。絶対的な生き方を求め、それに自分を賭けるってことがあるだけだ」という名言がある。
アートに携わる人の基本と言えば、誰も知らなかったものを発見して、自分なりの感覚で表現すること。例えそれはみんなが知っていることでも、その人なりの視点で自由に捉えて、既成の枠からはみ出していけば、新しさを感じるものになるだろう。つまり、自分の個性をできる限り尊重していって、独自のやり方で創作することを目指すのだ。
それ故、いつもどこかで疑問を持ち続けていること。どうしたら個性豊かな作品になるのかという疑問は知的好奇心を刺激していく。この意識を持ち続ければ、成長への第一歩になる。独自性のある世界観へ少しずつ近づけるように、当たり前と思われていたことに疑問を投げかけて、自分が方向を変えれば、新しい発見はいくらでも生まれてくる。