遠い風景

イメージ 1

美術家を志望する人は、多くの過去や今の美術作品を研究よりも自分自身の特性を客観的に
知ることが大切だ思う。なぜならピカソと同じような技術と精神性が備わって描いても
結局はピカソの偽物にしかならない世界だから自分の中にある個性を見つけて磨くしかない。

ということに気がついたのは山根さんの作品が目の前にあったからでしょう。

■山根秀信個展「遠い風景」■

会期 2009年11月19日(木)~23日(月・祝)
時間 11:00~19:00
会場 ギャラリーナカノ 山口市中央1-5-14

山根秀信

1959年 山口市生まれ 
1978年 山口高校卒業
1985年 東京芸術専門学校(T.S,A)卒業

受賞
1996年 山口県美術展覧会大賞(その他、優秀賞など多数)
1998年 大和作太郎翁賞  山口県芸術文化振興奨励賞
2000年 第1回資生堂ADSP入選

1991 年~1993 年
フランス、ノルマンディーにて「田窪恭治サン・ヴィゴール・ドミュー礼拝堂再生プ口ジェクト」に参加
2000年 秋吉台国際芸術村レジデンス活動支援事業入選
2007年 HEART2007 ROUTE102 豆腐を食べて、小径をつくろう

私たちが日頃目にしている身近な「風景」を通じて現れる、「今日の私たちの姿」をテーマとした
展覧会。日常の空白感を表現しています。

私たちの日常生活は、いろいろな物や情報に溢れていますが、それらは絶えず消費され目の前から
消え去っていきます。そこには生活を送る中で積み重なっていくであろう「生の記憶」のようなものは
蓄積されません。つまり過去から未来へと続く時間の中で、今日、私たちは自分の存在を捉えることが
難しくなっているのではないでしょうか。

今回の展覧会では、スーパーマーケット、駐車場、住宅地といった私たちが日々目にする、ありふれた
風景を題材にした作品を展示します。モノトーンに近い色調で、感情を交えずに淡々と日常の空間を
描くことで、どこかリアリティーのない遠い世界のように表現した、油彩による風景画です。