2006年6月5日、総体予選3回戦の母校対小野田工を応援に行った。その理由は
このゲームが山場になると考えたからだ。私はそれなりに多くのゲームを観戦して
いるため、トーナメント表を見ている時にひらめくことがある。もちろん予感が外れて
圧勝してくれたら文句はないのだが、こういう予感は当たりやすい。ゲームは猛烈な
ファイトを見せる小工の気迫に押されて母校は防戦一方に。ルーズボールはこと
ごとく奪われて主導権を手放していた。ベンチ前で「負けたら終わりだぜ!」と檄を
飛ばしたバックアップの選手の声が響く。その彼が交代で出場し、均衡の破られ
ないまま進んだ後半終了間際のコーナーキックでヘディングシュート。これは相手
GKに跳ね返されるが詰めていた母校のDF選手が蹴り込んで決勝点を挙げる。
大会はその勢いのまま勝ち上がり優勝した。
あれから約5カ月過ぎた2006年11月18日、選手権予選準決勝。ここまで母校は
この予選を3年生主体チームと2年生主体チームを交互に繰り返して戦っていた。
準々決勝は3年生主体のチームだったので、次の準決勝は2年生主体の番だ。
負けたら終わりのトーナメントで、しかも春の中国大会予選決勝戦の相手・岩国工
と戦うのはリスクが高く思えなくはないが、変な予感はひらめかなかった。
それは2年生主体のチームは負けん気の強いアグレッシブなメンバーだから。
ただ、ゲームは岩工のゲームへの集中力の高さに苦戦する。何度も崩してシュート
チャンスを作るものの、あと一歩が決まらない。反対にカウンターを喰らってしまい、
絶体絶命のピンチになるがGKのファインセーブで脱出する。後半30分過ぎて、
母校は3年生選手をピッチに送り出して勝負に出る。そして、後半38分、値千金の
決勝ゴールが決まって勝ち進む。決勝では初めての私学同士の対決になった
山口県鴻城戦。先制は許すが直後に追いつき、さらに逆転。最後は粘る相手を
突き放して勝ちました。