小学生の頃、担任の先生に絵が上手いから画家を目指して頑張りなさいと言われた。どんな夢も見ることが許される時代。当の本人も絵描くことが大好きだから嬉しくなってその気になった。小さな勇気をもらって元気になったのだ。なんて微笑ましいエピソード。ただし、そんなに珍しいお話ではない。どこの学校にも普通にある。だからほとんどの人が学年が進むにつれて忘れていく。他に興味を持つものと出会って自然に消滅していく。意外と継続することは困難なことだ。しかし、やめない人もいる。そのまま純粋に続けて描いている。そこには絵は観る人を喜ばすために存在するという信念がある。子供の時から変わらない素敵な価値観だ。みんなを喜ばしたい気持ちは周囲にも波及して、プラスの連鎖になって続けることができるのだろう。