審査講評

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このたびの県美展は例年よりも、かなり厳しい審査結果になった。おそらく今まで一番の狭き門になっただろう。それは約15.4%の入選率の数字にも表れている。最初にこの結果を知った時は、もう少し拾い上げても良いのではないかと思っていた。しかし、「特定の作家の影響が明らかに見える作品や公募展で見かけるような作品は、ほとんど選外にした」など、展覧会のパンフに書かれてあった審査講評を読んでみたら、さすがにトップにいる専門家が下した判断だと納得させられた。また、3名の審査員がそれぞれ県美展の特長を語って、出展者へ次回以降のヒントやエールになる言葉もとても良かった。県美展の発展を願っているのだ。まるでアメとムチだなあ。思わずこの言葉が浮かんだ。審査員は神様ではない。いつも完璧な答えを出すとか限らない。それなのにわずかな隙間を見つけて、重箱の隅をつっつきたがる。こんな不寛容さが蔓延る時代に矢面に立つことを恐れずに県美展と戦った審査員。あらためて敬意を表したいと思った。

■第71回山口県美術展覧会 2017年9月16日(土)~10月1日(日)9:00-17:00(入館は16:30まで) 休館 9月25日(月)観覧料 一般500円、学生400円、70歳以上・18歳以下・障害者料 山口県立美術館 山口市亀山町3-1http://www.yma-web.jp/