花咲か異人さん

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その昔、私たちが子供の頃に空き地で楽しく遊べたのは、自発的に集まってやりたいことをしていたので、いつの間にやら楽しく遊ぶために「あれをやろう」や「こうすればどうか?」など、お互いの知恵を持ち寄って、より面白くなるように工夫もしていた。もっと楽しく遊びたい気持ちがアイディアを引き出し、これまでになかった面白さを発見させていく。すなわち自分が好きだと思うことには、とことん関心を払って突き詰めていくこと。そうすれば次々に発想が生まれて、さらに、同じ夢を持つ仲間と語り合ったら、新しいことを教えてくれるかもしれない。そう、こんなプラスの連鎖が生まれる仲間を友達にするのだ。そして、いつもこの原理を思い出して、ワクワクできる仲間つくりに心掛けていたら、大人になって夢中になれるものに出会えるだろう。
先日まで開催していたロベルト・ピビリさんの個展のタイトル「チンギアーリ・エ・コ」。その意味はイタリア語でイノシシと仲間たち。これはロベルトさんが移住してから自転車で動き回って目にした、どこにでもある何でもないものを仲間(モチーフ)にして、自分の世界観を独特な絵柄で表現してもの。ここに長く住んでいると固定観念で平平凡凡にしか見えないものに、ほんのちょっとエッセンスをかけただけで、瞬く間に美しく風景が感じられて、日常に埋没して個性を引き出してくれました。これぞイタリアから来た花咲か爺さん!いや、花咲か異人さん!ロベルトさんのように素直な心で見詰めたら、身近な場所にきれいな花が見えてくるのでしょう。
■HAERT2018関連企画展 ストレンジミックス 2019年2月22日(金)~3月3日(日) 11:00-19:00(最終日18:00) 休廊日 2月27日(水) [出品作家] 白藤さえ子、末永史尚、西澤佑、平井槙